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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第7章 守りたい・・・
『最近よく会うな…(笑)』


おかげで俺の部屋は
あちこちキレイだ。


『ご・・・ごめん。迷惑…だよね』


まったくそんなつもりはないが
マリアに誤解を与えてしまった。



『ちがうよ(笑)そうじゃない。
おかげで俺の家が見違えるようだから♪
・・・大丈夫?最近』


『うん・・・』


中々心を開いてくれてると思うが
マリアはやはり、あまり自分から
相談だとか話はしてこない。


遠慮とか、ためらいもあるだろうけど


根深い・・・ってことなのかもな。
話したって解決にならない。
話すのも…しんどいんだろう。



それでも俺は
ちょっとした拍子に近況を聞いたり
極力マリアと話していた。




『最近カリカリしてんの?…旦那サン』

『んー…。一昨年
お義父さん亡くなってから…
ちょっと、抜けきれてないとかあるかも』



『ほぉ…例えば?』

『ぅんと…やっぱりすごく辛いことじゃない。
でも、泣いてもいられないし…とか

しっかりしないと、ってしてるのかな。
男はこうあるべきだ。女はこうだ!って

でも・・・チョット古い。ついてけない』



『親を亡くすのは…特別なことだよな。
なんかそんな厳格な人だったワケ?』


『私には…そんなに。
よくしてくれたお義父さんだと…。

なんか…チョット崇拝してるみたいに
みえるかも…。父親の背中~みたいな。

親を尊敬して大切に思うのはいいんだけど…』



『その反動で奥さんに当たり散らしたら
そりゃマズイぜな?』

『・・・やっぱりそう思う?』




理由は様々だが
このところマリアの旦那は
自暴自棄というか
荒れてるようだった・・・。
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