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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第7章 守りたい・・・
マリアは
初めて逢った時を思い出させるような
姿でそこにいた・・・

何も持たず

身一つで…あの時のように・・・







・・・どころではなかった。






『マ・・・リア・・・一体』













マリアは誰が見てもわかるほど

傷だらけで




顔にまでアザや切り傷をつくっていた。









『ゆう・・・ちゃ・・・』










バタ・・・ッ










『マリア!!!』






俺と目が合った
その瞬間に…


気が抜けたのか


マリアは力尽きたと言うように
その場に倒れ込んだ。











『っマリア!・・・おい!しっかりしろ!』








誰が…こんなひでぇことを



なんて…


そんなモンは
聞くに足らない質問だ。





俺は倒れ込んだマリアを抱き起こして
玄関に入れた。




『マリア聞こえる?…マリア?』






マリアは俺の手を
きゅうっと少し握り返した。




靴を脱がせて抱き上げ
そのままソファまで運んだ。




マリアは・・・

マリアの身体は

ずっと小刻みに震えていた。








『ゆぅちゃん…ごめんなさい』



『マリア・・・』






『うそ・・・ついた。私、あんなこと
言ったのに・・・私…』


『マリア・・・いいから、もう』





『ごめ・・・なさ、ゆぅちゃ・・・』


『喋るなマリア。言わなくていい…』






どうにもならなかったんだろう?



こうするしか・・・




誰も助けてくれなかったんだろう?






行くとこがなかったんだろう?




ここに来るしか・・・





俺なんかしか・・・

いなかったんだろう・・・。






『ゆぅ・・・』


『・・・言うな』







俺はソファの上で
マリアを抱きしめた。






『もう何も言うな』
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