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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第9章 鳥かごの中で・・・
〃こわい・・・こんなの嫌だ〃




マリアはベットの上で馬乗りされて
動けなくなっていた






ピシャッ・・・




パシ・・・ッ







カズキがマリアの頬を叩いて
威嚇した







『俺だって辛いんだぞ?
わかるか?殴らなきゃいけない気持ち…』



『~~っ・・・っ…ぅっ』






『〃いい子にしてろ〃それだけのことが
どうしてマリアは出来ないんだ?』



『ごめんなさい…ごめんなさい…っ』







『わかればいいんだよ。

マリア?…赤ちゃんほしいんだよな?

俺はマリアの願いを叶えてあげようと
してるだけだろう?』




『ごめん…なさい…』








『うん。痛いことは
もうしないからね

さぁ…言うとおりにして?

ホラ…萎えるだろうが…!
早くしろ』




『っっ…うっ…っ…うっ』



四つん這いのマリアの目から
大粒の涙がこぼれ落ちる。


『うっ…ん…い、いたい…』

『ちゃんと受け入れないから痛いんだ。
お前が悪いんだよマリア』





ベットがギシギシと音を立て…



突き上げられる苦痛から
逃れようとマリアの体が
自然とのけ反って前進する


『んっ…うっ…ぅっ…んっ…、や、イヤ』


『脚ジタバタしないで・・・開いて』




ギュっ・・・




『んっ…いゃっ……ぁ!』



両腕を後ろに強く引かれ
上体を起こされて突き上げられる




『んっ…んっん……あっ…あぁっ…』


〃くる…しい〃



『あっ…ぁ……っ…ぅ…ん』






薄れていく意識の中で

マリアはやさしい未来を描いていた









いつか・・・


空気の綺麗なところで


正直に生きてたいな



おいしいごはんを食べて


出来れば


あったかい家族が


私にもいたらな・・・




泣いたり笑ったり・・・


なんてことのない話をしたり



空気もごはんもおいしい


そんな場所で


いつかは生きていたい




あの場所みたいに・・・


息をするのが気持ちいい



あったかい場所で。




だから私・・・


あきらめたらダメなんだ。



絶対に希望は捨てないんだ。




いつか・・・あの人に




笑って




あの時は、ありがとうって





必ず伝えたいから・・・
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