この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第10章 ダメかな・・・?
『病院に・・・
連れていかれそうになっちゃったの』
『病院?…』
暴力振るってケガさせても
行くなと言ってた病院に・・・あの男が?
『…疑い始めたみたいで』
『・・・ぇ…と?』
『…子どもが…デキないから、って』
あの男の純粋な本心なのか
体裁なのかはわからないが…
自分も子どもを望みはじめたのに
中々マリアが妊娠しない…
(そりゃそうだ・・・)
マリアに病院に行くように言ったり
ついには一緒に病院に行こうと
強く言われ始めたんだそう。
マリアは旦那に内緒でピルを飲んでいた。
病院で検査なんかされたら
とてつもなくややこしいことになる…
それを恐れてマリアは
幸いなんとかなりそうだったのもあり
予定を早めて踏み切ったらしい。
最初のマリアの話聞いてたら
…と言うか
引っ越し自体が急で
急遽…というか
急いだ感が否めない
やっぱり相応の訳はあったみたいだ。
そして俺は
少し…表情が雲っていった。
同時に・・・それは、つまり
『マリア・・・あのさ』
『うん?・・・』
『あの人・・・知ってるんだよな?』
『…うん。話しはしてからきたよ』
両手離しには・・・
喜べない事だった。
マリアは確かに自分の城を…
自分の望んだ自由を手に入れた。
だけど事実上マリアは・・・
それも見方を変えたら
ある種の本格的な…
家出状態になったということ
マリアは
〃家出妻〃のままだったんだ。
連れていかれそうになっちゃったの』
『病院?…』
暴力振るってケガさせても
行くなと言ってた病院に・・・あの男が?
『…疑い始めたみたいで』
『・・・ぇ…と?』
『…子どもが…デキないから、って』
あの男の純粋な本心なのか
体裁なのかはわからないが…
自分も子どもを望みはじめたのに
中々マリアが妊娠しない…
(そりゃそうだ・・・)
マリアに病院に行くように言ったり
ついには一緒に病院に行こうと
強く言われ始めたんだそう。
マリアは旦那に内緒でピルを飲んでいた。
病院で検査なんかされたら
とてつもなくややこしいことになる…
それを恐れてマリアは
幸いなんとかなりそうだったのもあり
予定を早めて踏み切ったらしい。
最初のマリアの話聞いてたら
…と言うか
引っ越し自体が急で
急遽…というか
急いだ感が否めない
やっぱり相応の訳はあったみたいだ。
そして俺は
少し…表情が雲っていった。
同時に・・・それは、つまり
『マリア・・・あのさ』
『うん?・・・』
『あの人・・・知ってるんだよな?』
『…うん。話しはしてからきたよ』
両手離しには・・・
喜べない事だった。
マリアは確かに自分の城を…
自分の望んだ自由を手に入れた。
だけど事実上マリアは・・・
それも見方を変えたら
ある種の本格的な…
家出状態になったということ
マリアは
〃家出妻〃のままだったんだ。