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第14章 薄汚いこと・・・

隣の隣からの音ではない？

もちろんマリアの部屋からでも…。



コイツ…いるんじゃねぇのか？



藁にもすがる状態の俺は

ためらいつつも隣の男の部屋の
インターホンを再度鳴らした。





ピンポン…ピンポーン



ドアに耳を近づける


・・・シーン。



気のせいだったのか？



ピンポーン…

ドンドン…



出てくんねぇかな？たのむよ。



あんなチャラい男でも
(ひでぇ言い様だが許せ)

緊急時なら、さすがにマトモに
…捜すの手伝ってくれたりとか

するかもしんねぇじゃん？


家に居たなら
マリアの居なくなった前後に
何か物音とか聞いてるかも知れねぇし


とにかく情報が欲しかった俺は




まさか・・・いくらなんでも
そんなことは…




と、思いもよらなかったから



そんな事を考えながら
隣人を呼び続けていた。










ガチャ・・・






ついにそのドアが開いた。






バッ・・・！




『～～？！・・・』




あからさまに不機嫌そうな顔で
(そりゃ無理もないが)

乱暴にドアを開けた隣人の男が顔を出した。







『あっ…スミマセン、何度も…』


『…おぉ♪オニーサンやん！
どないしましたん？』



俺の顔を見てすぐに
やたら軽快ないつもの口調になる男。







『や…あの・・・隣のヤツ

見てませんか？…いないみたいで』





『あぁ、マリヤチャンですか～？

て、他に誰がおんねんなぁっ！？ハハっ

あ～・・・今日はオレ見てないでぇ？』







『そ・・・ですか。すみません、どうも』






『エエですって～♪

ほんでも心配やんなぁ？
どこ行ったんやろマリヤチャン

あ、ほんなら
オレも今から一緒に～…』





『あ、いや…！そんな・・・

ホントすみませんでした、お休みのとこ』



明らか寝起きかなんかみたいな
少し服の乱れた様子の男…

少し…かなり気まずかった。




『ほな、また・・・

はよう見つかるとエエですね』



『どうも…失礼しま…』






ガタ・・・



ゴソっ・・・