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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第15章 命の・・・重さ
トボトボ・・・

病院を後にした私は
思い足取りで帰路につく。

「出産を希望されますか?」



医師の問いに
私は答えられなかった。

診察を受ける前の問診にも
〃妊娠した場合の出産の希望〃
とあったけど

はい・いいえ

…私はチェックをつけられなかった。



書かなかった…書けなかった。


でも・・・そんなこと
言ってられないのに

逃げられないのに・・・。


だって…もう

私の中に・・・。



・・・女は

その〃事実〃から…逃げられない。










やらなければならないことが
どんどん増えていく…

一歩、前進したと思ったら
またこんな・・・



ヤバ・・・涙出ちゃう。

ダメダメ…泣いてなんかいられない。



希望をすてない・・・

前を向いてれば未来が開ける。

光はきっと見える。



真っ暗な…暗闇の夜が

ずっと続くんじゃない。




あの人に出逢ってから私・・・

ホントに…そんなこと思うようになったな。





早く・・・帰ろう



彼が待ってる。



昨日から付ききりで
私の狭い部屋で待ってる。



出逢った時からだけど
彼には助けてもらってばかり…
情けないくらいに。


最近もそんなことがあったり
その上に今回のこと・・・


彼に…どれだけ心労を負わせてるだろう


私・・・ウジウジしてられない。



心配かけたり、迷惑…かけたくない。



話そう…ちゃんと話さないと。

前に進めない。


彼の事も戸惑わせるだけだ。




ふたりで決めること・・・


ふたりで・・・
決断しなければならないこともあれば



私が・・・
決断しなければならないことも・・・ある。





話さないと…。












『おかえり。おつかれ』



待っていてくれた彼が
ニコリと微笑みかける。



疲れた顔・・・



笑ってくれてるけど…わかる。

当たり前だよね。


彼の顔をみただけでホッとしてしまって
本当は…抱きついて
泣きじゃくりたかった…


あなたは…つよくて

やさしい人・・・。

名前のまんま・・・優しい人・・・。




それに
甘えてばかりいられない。

話さないと…



彼の気持ちを早く
楽にしてあげないと。


さぁ・・・


何をどうやって

どこから話そう・・・
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