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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第15章 命の・・・重さ
マリアの苦渋の決断も

そうせざるを得ない状況も理由も



俺にもわかってたハズなのに


なんでここまで言ってしまったんだろう?





何が俺を…こんな気持ちにさせたんだろう。






マリアは本当は
望んでるはずだから?


それもきっとある









でも・・・なんかさ


一番は…案外


理屈のないモンな気がしたんだ。







なんで?・・・と思いつつ



俺の頭に浮かんだのは



あの時の・・・







この間…妹が

マシロが来たときの



あの・・・マリアの表情。






マシロと並んで
俺の甥っ子…つまり妹の子どもの
写真を見ながら


本当にいとおしそうな顔で笑う


なんとも説明のつかない
あの不思議な雰囲気…



クッション抱えるマリアが

〃子ども〃抱える母親みたいに見えた


あの感じを・・・思い出したから

かもしれない。







なんだかな、説明は
本当につかねぇんだけどさ




妹の見せる写真みながら
めちゃめちゃ優しい顔して
微笑んで



俺…なんの知識もねぇけどさ


あれって


本能的に…マリアの内側から

なんつぅんだ?

〃母性〃ってやつとかが
出てたんじゃねぇのかな…なんて


なんの根拠もないが

今思ってんだ。




俺には・・・男には
絶対にわからない、持ち合わせてない
〃母性〃・・・。



あの時のマリアみて

俺・・・心のどっかで思ってたんだ。


あぁ・・・こいつ

本来は…こうしてたいんだろうな



自分も…赤ん坊抱いて

こんな風に幸せ感じてたいんだろうな




なんて


俺・・・あのマリアの表情みて

多分そんなこと思ってた。






もっと言うなら

あの時既に身籠ってたことになる。


本人の意識と関係なく
それこそ母性みたいなのが

無意識に溢れてたのかな?なんて


知識も根拠もないこと
俺、思ってる。






だけど


だからさ…




そんなマリアが・・・



自分の中に宿った小さな命を


例えどんなに理由があったって


偽善や綺麗事じゃすまなくたって



むざむざ諦めたいはず


諦められるはずが


ねぇんじゃねぇかと思ったんだ。



その尊い命を

自分の意思をもって

死なせたいハズ…ないって
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