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第16章 瞬間(とき)の・・・悪戯

「なんか最近さ帰りに駅の方に行かないよね」

「デキたんじゃないの～？」

「え？じゃぁアサノさんは？」

「空回った？結局～」

「あ、でもなんかぁ～…ぶっちゃけ…」



・・・・・・。



「「「ええっ？！うっそぉ！！？」」」





「ないないない！！！わかんない！」

「なさそうなヤツがあるのさ～…」

「なんかガッカリ…最低～」















人は時に、誰かをネタに
話を盛り上げて

槍玉にあげては
時には罵り、時には誹謗中傷する

人を叩いているうちは
自分は叩かれないからな…



そこにどんな〃事情〃があるか
どんな〃事実〃があるかなど
おかまいなし



そいつが何を抱えてるか
どれ程悩み苦しんでいるか



見えてるのは表面だけ




人は時に・・・勝手気ままで無責任だ



この俺にだって当然
そんなところもあるだろう




よく考えもせず
一方的に相手に意見したり



えらそうに罵ったり
テメーの狭い世界の〃常識〃だ〃普通〃だのを
押し付けては



まるで自分は正義


自分の価値観が正しい・・・


信じて疑わず…そして
時が経てば


自分が誰かを傷つけたことなど
すっかり忘れてるんだ


それが、どれ程に
相手の体や心に


深く重い・・・〃消えない傷〃を
負わせたとしても


言ったそっちは
時と共に風化・・・


あるいは自らの行いに
自覚さえもたないヤツもいる・・・




陰口…寄ってたかって鬼の首でもとったみたいに
誰かを集中〃口撃〃


ネットを使った〃顔の見えない相手への〃
自由気ままな〃自称正論〃の展開

そ、今ドキっとした
お前らの事だぞ？

手法は違えど
日常に…溢れ返る中傷行為




時に人は・・・〃四面楚歌〃







〃人が振り見て我が振り直せ〃・・・



よく言ったモンだな




そういうやつらと
同じであっちゃいけねぇよ



俺・・・いつから
こんなこと思うようになったんだ？





まぁ・・・いい



重要じゃねぇ




けど



強いて言うなら
きっと・・・〃誰か〃に逢ってからかもな。





悪くはねぇんじゃねぇ？




人の痛みを〃解れない〃ヤツよりはうんとさ





ソイツの心の痛みを

〃解れる〃人間のがさ・・・



幸せなんじゃねぇの？