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第16章 瞬間(とき)の・・・悪戯

ドンっ・・・



『っ・・・』




ドアの外に引きずり出されたマリアが
しりもちをつく・・・









『しらばっくれないでよ…』




『～～っ…。・・・私はいとこです。

そう言われてもお話の意味がわからないです。

これ以上説明のしようも…ありません』







マリアは毅然として話す








『ふーん・・・そういう顔するんだね』






『・・・』








『平気で旦那だまして・・・若い男転がして

平気で不倫なんかする汚い女って

そういう顔するんだね・・・』









『ありもしない事を…手前勝手に
無責任にお話しにならないで・・・
名誉毀損です・・・それに』








『っうるさいっっ！・・・

あんたの・・・っ、あんたのせいでっ！！

シノくんの人生は
メチャクチャになるかもしれないのよっ！？

どうしてそれがわからないのっ！！？

あんたは遊びでも！シノくんはっ…

シノくんは…やさしくて

真面目な人なのにっ！…シノくんが

そんなことするはずないのにっ・・・

あんたのせいよっ！！！』





ミユは興奮状態で泣きながら
叫び出した







『どんな手使ってシノくん騙したのよっ！？

シノくんが優しいのを利用して

付け入ったんでしょ！あんたみたいな女っ！』







『・・・落ち着いて』







『あんたなんかっ・・・絶対に！』








『落ち着いて・・・お願い・・・』





マリアが体を起こして
ミユを制止しようとする…





『あんたなんかっ…』







『ここは、あなたの家でも私の家でもない

彼の家です・・・大声出して…騒がないで

迷惑を被るのは…彼です

気持ちを…沈めて下さい』