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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第17章 翼を・・・ください
俺は手に持っていた
マリアのバックを開けて中を探す



たしか・・・最近






みつけた・・・マリアの

古い方のスマホ




病院でのあの一件以来

マリアはまた持ち歩いてたんだ





バッテリー…残ってる


ロックも・・・かかってない











『すぐに・・・病院に行って下さい

奥さんが・・・・・・』








マリアを助けるために・・・


必要なんだ





俺じゃなくて・・・ソイツの





ソイツの・・・ナマエと…判断が










用件と病院名を告げて
一方的に電話を切った





そして…〃家族〃に連絡がとれた旨を
病院スタッフに伝える





数十分・・・だろうか





見覚えある顔…



あの男が病院に着いたようで
駆けてきて


すぐに呼ばれて奥へ消えた








呼びたくもないヤツを…


一番マリアに…近づけたくないヤツを





なのに…それしか方法が

コイツに助けを求めるしかなかった…




マリアは既に手術室かどこかに
移ったみたいだ





あの男が・・・待ち合いの椅子に座った






『あ・・・の』





やっと少し…正気になったのか
ミユがよろよろと
マリアの旦那に近寄った






『あぁ…連絡を下さったのは…お二人ですか?』





『ごめんなさい…ごめんなさいっ…

私の…せいなんです

私が・・・奥様を…私…私』





旦那がミユと…そして俺を
チラチラと見る




・・・俺を覚えていない




それどころでないと言った方が正解か

どちらにしても

認識されないのだけは…良いことだ





『お二人が付き添って下さったんですね?
妻がご迷惑を・・・
ありがとうございました』






ニコ・・・





って







泣きながらガチゴチで謝るミユに

ミユから詳細も聞かず
ソイツはニコリと笑いかけていた




笑う・・・んだな






でも俺・・・マリアの事で
色々知ってるから


かえってそれが不気味だった






〃外面は良い〃・・・ってか?







俺だったら…だけどさ

自分の奥さん、子どもが

こんな大変な時に…他人に
愛想笑いなんか
出来る自信ねぇな




…手術室のランプが消えた
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