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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第17章 翼を・・・ください
『ゆぅちゃん・・・は』
『・・・』
ゴク…っ
マリアの雰囲気に何故か
俺の心臓がドクドクと焦るように
高鳴り始めた
『ゆぅちゃんは・・・あの子を・・・
あの子を・・・愛してくれた』
マリア・・・?
『あの子を…諦めようとした私を叱って
背を押して…励ましてくれた。
勇気をくれて・・・私の隣で
あの子を愛してくれた・・・。
あの子が…生まれてくる事を
望んでくれて・・・私と…一緒に
受け入れて、愛してくれた・・・』
真顔で…真っ直ぐな
その薄茶色の瞳に…吸い込まれそうだった
『まだ生まれてもない…性別もわからない
顔も・・・形も、豆粒みたいな時も
他人の子だって…わかってる、あの子を
ゆぅちゃんは・・・愛してくれた。
名ばかりの…親なんかよりも
本当に・・・心から・・・あの子を
たくさんたくさん愛してくれた・・・
最期の最期まで…愛して・・・そして
自分のことみたいに・・・悲しんでくれた
本当に・・・悲しんでくれた』
『マリア・・・っ』
俺の目にも…マリアの目にも…
一体いつになったら枯れるんだってくらいの
涙が…また滲んできた
『私は・・・そのことを絶対に忘れない。
あの子を忘れない。
それを・・・あの子と過ごしてくれた
ゆぅちゃんを・・・そのことを
そんなゆぅちゃんの気持ちを
私は絶対に忘れない・・・』
『~~っ…っ』
『・・・』
ゴク…っ
マリアの雰囲気に何故か
俺の心臓がドクドクと焦るように
高鳴り始めた
『ゆぅちゃんは・・・あの子を・・・
あの子を・・・愛してくれた』
マリア・・・?
『あの子を…諦めようとした私を叱って
背を押して…励ましてくれた。
勇気をくれて・・・私の隣で
あの子を愛してくれた・・・。
あの子が…生まれてくる事を
望んでくれて・・・私と…一緒に
受け入れて、愛してくれた・・・』
真顔で…真っ直ぐな
その薄茶色の瞳に…吸い込まれそうだった
『まだ生まれてもない…性別もわからない
顔も・・・形も、豆粒みたいな時も
他人の子だって…わかってる、あの子を
ゆぅちゃんは・・・愛してくれた。
名ばかりの…親なんかよりも
本当に・・・心から・・・あの子を
たくさんたくさん愛してくれた・・・
最期の最期まで…愛して・・・そして
自分のことみたいに・・・悲しんでくれた
本当に・・・悲しんでくれた』
『マリア・・・っ』
俺の目にも…マリアの目にも…
一体いつになったら枯れるんだってくらいの
涙が…また滲んできた
『私は・・・そのことを絶対に忘れない。
あの子を忘れない。
それを・・・あの子と過ごしてくれた
ゆぅちゃんを・・・そのことを
そんなゆぅちゃんの気持ちを
私は絶対に忘れない・・・』
『~~っ…っ』