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第18章 捕らえられた・・・かごのとり

【数日前】





『えっ…今日仕事だったの？』




『あぁ、少しバタバタしてるんだ。
今資料取りに家に帰ってるとこなんだ

またすぐに仕事に戻るから
悪いが、家に取りに来てくれ・・・』






和樹から予定の変更を告げられ
マリアは不安に思いつつも…元自宅に
出向いた






ピンポーン・・・




〃『開いてるよ…』〃








ガチャ・・・






久々の・・・重い空気




マリアは靴を脱がずに
玄関に立ったまま和樹を呼んだ







『カズキ・・・』


『テーブルにあるから…持って行って』





玄関から直線…リビングへのドアは開いていて
ソファにもたれる和樹に姿が
とらえられた






『・・・お邪魔…します』







マリアは渋々靴を脱いで
早足でリビングに足を踏み入れた






『・・・』

『・・・？・・・書類は？』






和樹の指したテーブルに
それらしきものは見当たらず






『急ぎだったからね…病院に出しておいたよ』


『え・・・』



それなら・・・来る必要なんか・・・






マリアは…その言葉に
一瞬肩を震わせ後退りした







『・・・忙しいのに・・・ごめんなさい

本当に・・・迷惑かけちゃったね

じゃぁ・・・私は』








『・・・待てよ』










仕事・・・どころか

和樹はスーツさえ着ていない









見事に騙された…


マリアが察知する頃には・・・










『さぁ・・・ちゃんと話をしようかマリア』