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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第18章 捕らえられた・・・かごのとり
ドックン・・・ドックン・・・


耳鳴りのように響く鼓動
マリアはマットに横たわっていた




〃別れる気はない〃

あの人…はっきりそう言った




私が何かしたら許してくれるとか
そういうのじゃない

それが…自分の意思だ、と




逆に、それ以外の事を
受け入れる意思がない

その現実を今正につきつけられたのだ



なぜ・・・?



わかっているのに

お互いに・・・〃気持ち〃なんかない




ねぇ……カズキ
そうでしょう?



あなたに必要だったのは

〃私〃じゃなくて……

〃一生自分の言うとおりに動く相手〃

でしょう?


大事だから……じゃなくて

私があなたの意のまま
動かなくなったから


私があなたから去ろうとしたから
〃必要だ〃と言い出したんでしょう?


だから……私を殴ったんでしょう?


ずっと…
赤ちゃんを望んでもくれなかった
欲しいとさえ…思わなかったんだよね?


あなたは……あなたのことだけが
大事だから


私がどう思おうが…悲しもうが
苦しもうが

寂しかろうが…あなたには
どうでも良かったんだよね



そんな私たち夫婦のところにでも
やって来てくれた赤ちゃんを


あの子の事さえも…
あなたは利用しようとした


そしてあなたは・・・あの子の死を
ろくに悲しんでもいなかった



〃また子どもを作ろう〃

あなたのあの言葉が
耳から離れないよ


あなたにとって……〃あの子〃は
一体なんだったのかな


たった数ヶ月の命…


あの子が……私の中で
一生懸命〃生きて〃いたこと
あなたには…どう記憶されているのかな?


すぐに記憶になくなる?
記憶にすら…ない、のかな


あなたは、あの子を
〃一人の命〃と…思ってくれていたのかな?


人とすら…思ってくれなかったのかな
今の私にしてるように




だって私には
全く理解出来ない



あなたの気持ちが
わからないもの…




それを…

こういうのを
よく聞く

〃価値観の不一致〃

なんて言うんでしょう?


どうしようもなく
バラバラの方向むいて

私たち夫婦だって
見事にそのひとつなんじゃないかな





どうやって・・・一緒にいたら良いの?

折り合い?譲り合い?

どうやって・・・そんなものつけたら良いの

私には・・・わからないよ
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