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第18章 捕らえられた・・・かごのとり

誰かが助けにくる・・・


そんなことは有り得ない状況



期待もしなければ
元より考えとして浮かばない状況…



そんな中に
ベランダ側…窓からする音

そして・・・人影に
マリアは焦って飛びあがった





『えっ・・・』




〃ひ・・・ひと・・・？！〃




マリアの心臓がバクバクと
はねあがる



〃窓の清掃？…ううん
そんなものはなかったはず

泥棒？！……
仮にだれであっても

こんな状況・・・みられるのって〃




マリアはパニックを起こしながらも
咄嗟に毛布を引っ張って
自分の繋がれている鎖やロープを
隠した







コンコン……





『・・・～～』



〃誰…？！……なに？…どうすれば

窓、たたいてる・・・呼ばれても

これ以上…動けないのに

どうしよう……〃






こんな所に人がいるわけない…

いたとしたら…かなりマズイ人だ

こんな所に侵入してるのだから




カーテン越しにぼんやり見える人影に
マリアは怯えて毛布にくるまろうとした





コンコン……





あけたら絶対マズイ

窓はおろか……カーテンも






だけど・・・





『ぇ・・・』






コンコン…





『マリア……』





高圧ガラス越しに
どうやら名前を呼ばれている




〃・・・まさか〃




おそるおそる・・・窓の外を

その人物をじっと見てみる






奇跡なんて…いつだって起こらない




こんな状況で
自分の都合良く事なんて進まない




一番、現れてほしい人物など
絶対に現れない・・・




自然と心理にそう焼き付いていたマリアは
目の前の光景が信じられず

夢でもみているのか、と疑った






〃まさか・・・まさか・・・〃





マリアは窓に向かって
精一杯、体と腕を伸ばして
カーテンをひいた





〃なんで・・・そんなはず・・・〃





ｼｬ・・・っ




『・・・っ』




〃どうして・・・「この人」は…いつも〃