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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第3章 家出娘の正体は・・・
『寒く・・・ない?』


無難にコレだ。



『うん・・・』



サンドイッチ頬張りながら
ヤツはうなずいた。



顔も手足も血色戻ってるけどさ
お前のカッコー…寒そうなんだよ。

生足全開だしさ…。

そんなんでよく歩いてたなマジで。



あ~…なんか
かけるモンあればな。

会社の女子がよく使ってる
膝掛けみたいな?ああいうやつ。







『ごちそうさまでした…』

『お~…』



腹いっぱいだと
眠くなるよな?


なんて俺の横で・・・


ガサゴソ・・・



頼んでもいないのに
ヤツはゴミを片付け始めた。



しかも、慣れた手つきで
細かにゴミを分別して。


可燃ゴミ…ビニール…

缶に…

ペットボトルのラベルまで
はがしてやがる…。



またまたなんか意外な感じで。



『あの・・・これ、どこに捨てたら』

『え?・・・あぁ、向こう。わりぃね』




要領良く片付けると

ヤツは戻ってきて
同じ位置にちょこんと座った。






『なぁ?…脚、のばせば?』

『・・・?』



『正座・・・キツくない?』

『・・・。う・・・うん』



ヤツは少し脚をくずして
座り直した。




『普段、何してんの?・・・学生?』




こんくらいは
別に当たり障りないだろ?




『・・・ううん』




まぁそれ以上は聞かないし
必要もない。





と、まぁ

食後にゴロゴロしながら

テキトーに話を投げてたワケ。
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