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第18章 捕らえられた・・・かごのとり

ウソだろ？

バカ言うんじゃねぇよ・・・


そんなツッコミをしたくても
出来なかった



バカなことを・・・
信じられるかよ


そう思いつつも

マリアが言うと
あまりに説得力がありすぎたから




俺には考えられない
理解もできなければ、わからないこと


経験したマリアにしかわからないこと





だけどな・・・だからこそ






『うん・・・そうか、わかった』





『・・・』







『じゃ行くぞマリア・・・着替えな？』



男モノの…ブカブカのダンナのシャツを
羽織らされてるマリアを急かした





『え？・・・ゆぅちゃん…だから』





だからこそ

だったら・・・尚更

何がなんでも、置いてなんか行けない






『先に行けって？
で、俺が運良く？抜け出せたら
合図として警察呼べばいいか？』



『それは・・・』





『したら俺は介入出来ないぜ？
あの人パクられんのは良いが
余計な事がバレちまうリスクは避けるからな
マリア一人で警察に事情説明しろよ？』



『・・・。ぅ・・・ん、でも』










『だから・・・
ごちゃごちゃ言ってねぇで早く行くぞ？
俺・・・もう、ここまで来てんだからさ』





俺はマリアの手を握って立たせた






『ダメだったら・・・』








『確かに……ずっと、あの人見てきた
マリアの言うことは確実で
賢明な判断かもしんねぇよ？

けどさ、そんな勝手気ままな
〃ご主人〃の…

気が変わるのを待ち続けんのは
あんま得策とは思えないな

ばぁさんになるまで…
こんな扱い受けて…待つのか？』




ちょっと大げさに例えたけど
マリアはビクっと肩を震わせた


ある意味いつもの…正常なマリアだ





何をするかわからない…現に
こんな常軌を逸したことをしてる男


下手なことを出来ない
マリアはきっとそれを感じて

慎重に…臆病になっている
それはわかるけど


わかればわかるほど
こんなとこに…いさせられねぇよ





『マリア・・・ちゃんと〃生きよう〃ぜ』







『ぇ・・・？』








『ウマイ空気吸ってさ・・・

ちゃんと生きようぜ？』