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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第19章 愛してるから・・・さようなら
『わかった・・・マリア、わかったから』



『ゆぅ……っ、んんっ・・・ゆぅちゃ…』




『・・・・・・』






キスをしては舌をねじ込んで…

マリアの声をひたすら遮った







ひでぇこと・・・してる






罪に罪を重ねていくような

罪深い・・・罪深い気持ち








ズプ・・・






『んんっ・・・んぅ~~っ・・・!』






マリアが固く閉ざそうとする脚の間に
手を入れてまさぐる







これじゃ俺・・・

あの男と一緒じゃねえか





別れたいと言う者を引き留めて

無理矢理こんな・・・





そう思って・・・その罪悪感から
口づけたまま目を開けた






ドキッ…





としたのは・・・俺の方






マリアと目が合う…真正面






『・・・っ、』

『・・・』





思わずマリアから
舌を引っ込めて抜いた






ドクン…ドクン…ドクン



俺の心臓が高鳴っていた





マリアは・・・きっと、また






『っ・・・』







だけど…マリアは

〃あの仕草〃をしなかった








俺の方に向き合って

少し涙浮かべながら





『やめて・・・』





と…口ではそう

繰り返し訴えていた






口では?・・・なんて

また、まるで過信した言い方だな









『マリア・・・』






ズズ・・・ズププ









『っ…!ぅ…っ・・・んん、あぁっ』





理性を保とうとする
マリアの脚を開かせて

俺はそのぬくもりに
体を重ねた・・・











『マリア・・・』





愛してる・・・


どこにも行かないでくれ


頼むよ・・・マリア





そんな想いをぶつけるように
マリアを抱いた






俺・・・最低




わかってる







でも俺・・・もうひとつ

気付いてたぜマリア







マリア・・・あの仕草をしなかった



諦めて受け入れてるんじゃない

マリアの薄茶色の瞳が
ずっと俺を見てくれていたこと
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