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第19章 愛してるから・・・さようなら

マリアのぬくもりは
俺をめちゃくちゃに興奮させる・・・


と、言いたいとこだが…反面


俺をめちゃくちゃ落ち着かせてくれる



このぬくもりの中にいたい
ずっと・・・ずっと


俺だけがマリアの中に
居られればいい



マリアを離したくねぇ…



マリアは・・・ちがうのかよ？







愛してるから・・・別れる





ホントの所を言えば

俺は、そんなマリアの気持ちが

その気持ちを…ちっとも
受け入れられなかったんだ




きっと・・・マリアは正しい




それが…俺も本能的にわかっているからか？




俺は、ただマリアの中で
ジタバタ暴れてるガキか？





今この手を離せば
二度とマリアに会えない


何故だかそんな気がした


焦燥感…そんなものだろうか？





あの人・・・マリアの夫であるあの人は


マリアに逆三行半を突き付けられて
あの人も、こんな気持ちだったのか？


だから…強行手段に出てマリアを


いいや、きっとちがうぜ



つぅか…なんで俺
あんなイカれ野郎に同調するような事
考えてんだ？


冗談じゃねぇよ・・・




そもそも、あの人と俺が
同じ焦燥感なんか感じようがない


元よりの…重さが違う


あの人は・・・きちんとした
マリアとの関係を持っていたんだ




なんて


そんな元もこもない事が頭を過れば


とてつもなく情けないような
思いに駆られて


それらを掻き消すように
マリアを抱き続けた








別れる必要・・・ないだろう




いけないことなのは
重々わかってたじゃねぇか





愛してんのに・・・なんで
別れるんだよ





マリア・・・愛してるぜ





マリアも・・・俺を
愛してくれただろ






愛してくれたんじゃないのかよ








今も・・・今だって







ちがうのかよ？







泣くなよ・・・マリア





俺を受け入れながら・・・泣くなよ






ズリィよマリア・・・

ヘタクソなウソばっかつきやがって










神様？


んなモン・・・ホントにいるなら

今すぐマリアを〃自由〃にしてくれよ



頼むよ・・・




俺は



俺らは・・・ただ



愛してる、その人と



一緒にいたいだけなんだ・・・