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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第20章 二人の罪・・・そして罰
しまった・・・ヤバイ・・・マズイ




なんて思っていても


今更だったし、わかってた





もう・・・逃げ場はなかったからな




後々の結果としていうなら

・・・最初から、な







『・・・』


『~~~~~~』





『・・・、・・・』









バッタリ・・・



正面からその姿をとらえる






…姿をとらえられている

それは、俺の方だ









『・・・お前』









ドックン・・・ドックン・・・ドックン








時が止まったかのように

シーーンと一瞬の静寂に包まれて













『ふ・・・・・・そういうことか』










沈黙を破るのは

ヤツの一言










ジロリと……睨みをきかせて
俺を除き混むその目が

そして、その一言の物語る意味は
幾重にも広がる




少なくとも……そのひとつは






顔を・・・覚えられている








『カズキ……この人は、べつに』




『ふふっ……』





たまらず、と言った風に
口を開いたマリアを

男は余裕の笑みを浮かべて
見下ろした






やめろ・・・マリア

もう無駄だ








止めるに止めれない
そんなマリアに俺は
わずかに視線を送った








俺は見たんだ…ハッキリと




感じた・・・わかったんだ




俺と向き合った瞬間の

コイツの表情は














・・・ニヤリ













文字通り・・・本当に


そんな、他に言い様もないくらい





一瞬で〃すべて〃をのみ込み、理解した




そんな笑みを浮かべたコイツを



俺はハッキリと見たんだ…









その表情(カオ)は…



一言で説明するなれば











〃鬼の首を獲った〃




















正にそれに値する

なんとも不気味に口角をつり上げた

そんな顔・・・









最悪の事




それを・・・それだけを避けるために



俺とマリアは別れを選んだ








なのに



〃最悪〃は・・・ついに起こった






今正に・・・ここで起こった
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