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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第20章 二人の罪・・・そして罰

『この人は?…べつに?
なんだって?……まりあ』
『・・・』
有無を言わせず
俺に殴りかかってくるか……
それくらいの覚悟はしていたが
男の視線は、はじめに
マリアに集中した
『知らない人?…』
『それは・・・』
『お前を流産させた女と…
一緒に病院に付き添ってくれた人だろう?
知らないだなんて……はは
なんて事を言うんだ?』
俺の顔を覚えてるぞ・・・と
改めて釘を刺されている
『恩知らずで無礼な妻で
申し訳ありませんね…』
ギロリ……
蛇みてぇな鋭い眼光が
続いて俺をとらえた
言い訳も…開き直れた立場でもない
マリアの旦那の
なんともいやらしい
わかっていながら
知らぬふり
・・・をする、フリ
その言葉の前に
俺は立ち尽くしていた
『私の……落とし物を
届けてくれただけだから』
マリアが震えをこらえて
声を発する
無駄だとわかっていてやってるのか
パニックで無茶苦茶な
言い訳を考えてるのか…
『ケータイ…拾ってくれて
ありがとうございました
それじゃ・・・失礼しま』
『・・・まりあ』
『っ・・・』
切り抜けられそうにない
作り話をなんとかして
俺に会釈して
向きを変えたマリアを
旦那が止めて振り向かせた
『終わったか?…まりあ』
『え・・・』
腕組みをしてマリアを見下ろす男
『〃子供騙しの猿芝居〃は…
終わったのか?』
なんだって?……まりあ』
『・・・』
有無を言わせず
俺に殴りかかってくるか……
それくらいの覚悟はしていたが
男の視線は、はじめに
マリアに集中した
『知らない人?…』
『それは・・・』
『お前を流産させた女と…
一緒に病院に付き添ってくれた人だろう?
知らないだなんて……はは
なんて事を言うんだ?』
俺の顔を覚えてるぞ・・・と
改めて釘を刺されている
『恩知らずで無礼な妻で
申し訳ありませんね…』
ギロリ……
蛇みてぇな鋭い眼光が
続いて俺をとらえた
言い訳も…開き直れた立場でもない
マリアの旦那の
なんともいやらしい
わかっていながら
知らぬふり
・・・をする、フリ
その言葉の前に
俺は立ち尽くしていた
『私の……落とし物を
届けてくれただけだから』
マリアが震えをこらえて
声を発する
無駄だとわかっていてやってるのか
パニックで無茶苦茶な
言い訳を考えてるのか…
『ケータイ…拾ってくれて
ありがとうございました
それじゃ・・・失礼しま』
『・・・まりあ』
『っ・・・』
切り抜けられそうにない
作り話をなんとかして
俺に会釈して
向きを変えたマリアを
旦那が止めて振り向かせた
『終わったか?…まりあ』
『え・・・』
腕組みをしてマリアを見下ろす男
『〃子供騙しの猿芝居〃は…
終わったのか?』

