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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第21章 覚めない悪夢(ゆめ)・・・
マリア・・・



どれくらい・・・そこに
突っ立っていたんだろうな



俺は少しはなれた
マリアのアパートを振り返り


その灯りを辿るみたいに
ドアの開きっぱなしの
マリアの部屋に足を進めた



キィ・・・ガチャ




ボロアパートの古いドアをくぐって
中に入り、鍵を閉めた




『・・・』





マリアの生活感の残る部屋


マリアが…笑って過ごせた部屋




マリア・・・どうすんだよ


カギ…開けっぱ

ドアまで開けっ放しだぞ?


カギ…かけといてやるけどさ

ポストに…入れとくぞ?



なぁ・・・マリア

ケータイも俺のとこだしさ

もう連絡も出来ねぇしさ



どうすりゃいいんだよ俺


あぁ…元々別れたハズだな俺ら




それより…何より




マリアは・・・ここに

もう住むことはできない…んだよな




二度と・・・会わない



会うことも出来ないんだ







なにやってんだ・・・俺は


自分のしたことの責任もとれずに


結果にしたら


マリアが俺を守ってくれた






俺のしたことは全て

マリアの足枷になっちまった




それが事実








マリアに



ごめんな・・・とも



ありがとうとも・・・告げられずに





本当に、永遠に


会えないのか…?






別れを告げながら

ついさっきまでは



〃いつかまた逢える〃と

信じ合っていた俺らは



逆に…その希望を絶たれた




会うことは・・・全ての終わりだ、と










だから・・・悪いことは

してはならない




そういう事なんだろう・・・




悪いことをすれば、咎めを受ける



罪を犯せば、罰を受ける






『マリア・・・』





俺はマリアの部屋の
コルクボードに貼ってある

いつかのマリアのメモを剥がした

〃○○ まりあ〃



まだ俺に明かしてくれてない

マリアの〃自由の名前〃





絶たれた希望…




俺は・・・諦めのつかない
希望をつかまえるように

見慣れたマリアの字で書かれた
メモ切れを握りしめて


マリアの部屋で
そのまま倒れ込むように
眠りについた
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