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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第3章 家出娘の正体は・・・
『あの…書くもの、借りてもいい?』

『???』


メモ帳とペンを渡すと
マリアは何かを書いたメモを
俺に渡してきた。





〃タチバナ 0X-XOOX-OOXX 〃




電話番号の書いたメモだった。



タチバナ・・・




タチバナ マリア・・・か。




てか固定電話?

まぁ実家住まいみたいだし
身元を明かす…ってか?


まぁかけることないから
いいけど。


ってか・・・なんで?







『お金・・・あとで返すから』





あぁ、そゆことね。





『いーよ、べつに』






ワケあり家出娘に
そんなもん求めねぇよ。






『よくないよ。…ねぇ、だから
そっちの連絡先も教えてもらえる?』





『いいって・・・』







『よくない…』






『・・・』





真面目な顔しちゃってコイツ…。





俺はメモにケータイの番号を書いた。









タクシーが来るまでの間


ちょっと空気が重いのがダルくて


それとなくマリアと喋ってた。








『まぁ・・・さ、どこん家も
色々だろうけどさ
仲良く、やんなよ?』





うわ・・・


コレって墓穴かな俺。





『ふふ・・・うん』




愛想笑いっぽい笑い方・・・


ヤベ・・・余計なコト言った

確実に。


結局、俺が空気
重たくしちまったじゃねぇか
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