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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第23章 逃避行・・・
『・・・』


『……マリア?』




俺の方を向こうとしない

ジャスミンチャン…改め、マリア(?)








『・・・なんで』






コイツが
声を出さなかった理由が
わかった気がした




ってくらい…




喋るなり、名乗るなり

してくれねぇと



ちょっとすれ違ったくらいじゃ

本人だとわからない・・・





声を聞いて、ようやく本人認定した



マリア・・・








『もう…あなたには、関係ない
関係ないでしょ…私たち』



『・・・。あぁ、そうだったな』




そうだったんだよな…



でもさ…








『でも…捜してた』



『っ!?・・・。……どうして…』








『この辺に住んでんの?』



『・・・』








『・・・。それ、源氏名?
キャバでもやってんの?』



『・・・』




マリアはうつむいた

ちがうだろうな…酒も飲めねぇし




『この辺で・・・働いてんの?』




こんな、怪しい店や
いかがわしい店で・・・まさか





『・・・』




マリアは否定した


・・・それなら・・・あれは



















『体・・・売ったのか?』

















恐る恐る…投げ掛けた

どうしても…否定して欲しくて


『・・・』







『マリア・・・っ』





『関係ないって言ってるじゃない…!』






『あのなぁ…っ』








俺に…怒りにも似た感情

悔しさがこみ上げてくる




だって・・・そんなのねぇだろ!?







『住所不定・・・無職』






『ぇ・・・』














『他に・・・何もなかったんだもの』












『・・・』





俺…何も言えなくなった


マリアの言葉は

嫌味でも皮肉でもない




そのまんまの言葉すぎて・・・




すべて捨てて


すべてなくしたマリアには


自分の…身、ひとつ・・・


体しか…残っていなかった
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