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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第4章 幸せじゃ・・・ないのかよ?
『なぁ?今日急いでんの?』

『?・・・。べつに…』




『ねぇ?昼メシ食った?』


俺はとりあえず
そこには触れずに

マリアの飲んでいた飲み物に
目を落としながら
マリアに聞いた。



『?・・・ううん』




『俺も昼まだなんだけど
良かったら一緒にどう?』







人妻を…


と言う以前に

立ち去りたがっている相手を
引き留めて食事に誘うなんてな




と思っているが



理由と言う理由はない。

咄嗟のことだった。





あるようで、ない。


でも・・・


ないようで・・・・・・ある。








気にかかることがあった。
そんな所だろうか。




心配?・・・



んなモン
してもしょーがねぇし

したところで
何になるワケでもねぇ・・・




けど
体が先に動いてたって言うのかな



だけど
それが咄嗟のこと・・・ってヤツだ。











『ぇ・・・でも・・・』



『あ~~……この間は散々だったな
誰かさんのお陰でよぉ?
喚かれるは冷えるはでさぁ~~
しまいにはチカン呼ばわりだしよぉ~』



『わわわっ・・・ちょっと!?』



『(笑)おごってやるから、付き合え』








マリアを脅して(?)

半ば強引に食事に付き合わせた。
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