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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第4章 幸せじゃ・・・ないのかよ?
まぁ・・・本当にころんだのかも知れないし

そもそもマリアが
大して認識もない

親しくもない俺に
一々説明する必要のないこと
かもしれないけどな。



『モグモグ…~フフン〃人妻〃と
昼下がりランチかぁ(笑)なんかイイな?』


『ちょ・・・変なこと言わないで』




『ついて来たんだからブツクサ言ってないで
付き合えよ人妻(笑)…食わねえの?』


『ついて来たのは…あなたが
変なこと、大声で言おうとするから…』



マリアは少し人目を気にするように
チマチマとサラダをつついていた。



『ふふっ……まぁまぁ』



別に脅して
どうこうしようなんて
思ってねぇから安心しろよ(笑)






『この辺はよく来るの?』

『…駅、降りたのは初めて』




『家から遠かった?』

『さほど…』





テキトーに話しながら
メシ食ってたんだけどさ

やっぱ、あんま食わねえのさ
コイツ。

食うの遅いだけなのか
わかんねぇけどさ

味わってんのかな?
ゆっくり、噛みしめてて・・・



『ぁ……ごめんなさい。食べるの遅くて』

『え?』



急かしたりはしてないと思うんだが
先に平らげてた俺の皿をみて
マリアは少し急いでフォークを
動かそうとする。



『や・・・いいよ?
ゆっくり食いなよ。時間…あるんだろ?』


『???』



マリアは少し不思議そうな顔で
俺を見ながらうなずいた。



お陰で俺は
無駄口たたいてしばらく
しゃべっていた。
あ・・・多分、一人で?


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