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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
ハラハラして青ざめているマリアに
罪悪感を感じながらも
俺は断じてその場を動かなかった
『まりあ……警察を呼べ』
『えっ・・・』
ヤツの一言に
マリアは更に動揺する
『頭のおかしな男が
家に押し掛けてきて困っている、と』
『カズキ・・・待ってよ、そんな
~~ゆぅちゃん、もうやめて…』
『・・・』
マリアが…困っている
そんなことくらい、俺もわかってたはず
『もぅ十分・・・もう十分だから』
マリアは目を伏せながら
大粒の涙を流して俺に訴えかけていた
『ゆぅちゃん・・・私に言ったじゃない』
『・・・』
『〃自分のことを考えろ〃って
少しは・・・自分もそうしてよ
何を考えてるのよ・・・
バカだよ・・・ゆぅちゃん・・・っ』
なるべく旦那に聞こえないように
マリアは小声で俺に語りかけてた
でもそれが、こんな密室で
すぐ目の前の男に聞こえないなんてのは
難しい話で…
『っ……う・・・っ』
『・・・!?』
ヤツが冷酷無慈悲に
マリアを乱暴に立たせて
俺の側から引き離した
この男を……殴り倒して
マリアの手を引いて
今度こそ、どこかに・・・完全に
二人で逃げちまおうか・・・なんて
そんな現実逃避さえしたくなった
『俺は…その人の人生だけは
犠牲にしたくない・・・』
『余計なお世話だと言うことに
いい加減に気付け、このコソドロが…』
『相手の・・・女の幸せも願えない
それも、自分が生涯を共にすると
誓った女にまで・・・
そんな・・・あんたみたいな男のそばには
自分の思うようにだけ動くロボットや
心を持たない道具でも…
あんたが言うように…
人形でも置いてるのがお似合いだ』
罪悪感を感じながらも
俺は断じてその場を動かなかった
『まりあ……警察を呼べ』
『えっ・・・』
ヤツの一言に
マリアは更に動揺する
『頭のおかしな男が
家に押し掛けてきて困っている、と』
『カズキ・・・待ってよ、そんな
~~ゆぅちゃん、もうやめて…』
『・・・』
マリアが…困っている
そんなことくらい、俺もわかってたはず
『もぅ十分・・・もう十分だから』
マリアは目を伏せながら
大粒の涙を流して俺に訴えかけていた
『ゆぅちゃん・・・私に言ったじゃない』
『・・・』
『〃自分のことを考えろ〃って
少しは・・・自分もそうしてよ
何を考えてるのよ・・・
バカだよ・・・ゆぅちゃん・・・っ』
なるべく旦那に聞こえないように
マリアは小声で俺に語りかけてた
でもそれが、こんな密室で
すぐ目の前の男に聞こえないなんてのは
難しい話で…
『っ……う・・・っ』
『・・・!?』
ヤツが冷酷無慈悲に
マリアを乱暴に立たせて
俺の側から引き離した
この男を……殴り倒して
マリアの手を引いて
今度こそ、どこかに・・・完全に
二人で逃げちまおうか・・・なんて
そんな現実逃避さえしたくなった
『俺は…その人の人生だけは
犠牲にしたくない・・・』
『余計なお世話だと言うことに
いい加減に気付け、このコソドロが…』
『相手の・・・女の幸せも願えない
それも、自分が生涯を共にすると
誓った女にまで・・・
そんな・・・あんたみたいな男のそばには
自分の思うようにだけ動くロボットや
心を持たない道具でも…
あんたが言うように…
人形でも置いてるのがお似合いだ』