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第27章 飛べない鳥・・・

『おい、コソドロ……せめて口を慎め』



ヤツが俺のネクタイを掴みあげた




『やめて・・・っ、カズキ！』






別に…挑発した訳じゃねぇんだ





『余計なお世話ってものだろう？
貴様になんの関係がある？

イタズラに正義感でも振りかざして
自分に酔っているのか？ええ？』







『あんたには・・・絶対に、わからない』








『理屈も何も通らない
あったものじゃないな！……ﾊﾊﾊｯ

そのバカな言い分がお前の正論だとして
いらぬ心配だぞ

まりあは本来の道に戻るだけだ！
お前のような害虫に惑わされたのも
ひとつの経験だろう

過ちを犯したなりに反省して
妻として、まともな人生に
本来のコイツらしい道に戻る、それだけだ』








『そんなの・・・マリアじゃねぇよ』








『なに……？』








『そんなのは・・・
彼女らしさでもなんでもねぇ

あんたが…自分の弱さから逃れるために

狭い狭い世界を作って…彼女を閉じ込めた

・・・

彼女が自由に生きる術を奪い

孤独に陥らせて…あんたから
逃げられないようにした』







『……っ、…』







『人形や、ロボットのように
あんたに忠実に…思うように動く

そんな・・・良き妻なんて

あんたが、その人の人生を…

その心や…身体を
力で無理矢理に…押さえつけ

踏みにじって
押し付け…

あんたが無理矢理に創り上げた

彼女の〃虚像〃だ・・・！！！』







目の前のマリアは

そんな・・・偽りの塊



そして…それが

コイツがマリアにしてきたこと