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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
狂いに狂った夫の姿に
マリアはわずかにこじ開けた
ドアの隙間から
無我夢中のように手を伸ばしていた
『カズキ!!やめて!!
もうやめて!!
お願いぃっ・・・!!!』
『っ…マリア!!
出てくんなって言ったろ!?』
『ゆぅちゃん!!危ないっ…!!』
『っ・・・』
〃このバカ・・・マジで…っ〃
ゴツッ…
グシャ……っ
『・・・ぅ…』
不意討ちくらって
俺はヤツの拳で吹っ飛んだ
『ゆぅちゃん・・・っ』
『~~っ・・・』
『・・・・・・殺す…っ』
気付いて
床から見上げた先には
狂ったようにギラギラとした
真っ赤な目をしたヤツが
ワインの瓶を高々と振り上げて
俺にまたがっていた
『・・・っ・・・!?』
ドクン・・・っ
〃え・・・?〃
自分の中から
心臓が跳ね上がるようなデカイ音がして
俺・・・動けなかった
〃なんだ・・・これ・・・?〃
目の前の景色は見えるのに
体が・・・動かねぇ
こんなモン・・・避(よ)けねぇと
確実に・・・
なのに…
体が動かねぇ
呼吸が…止まりそうだぜ
腰抜かした…ってやつ?
いや・・・違うんだ
これ…
俺の中にある記憶(なにか)が
フラッシュバックしたみたいだ
遠い記憶・・・
忘れたようで…覚えてる
こんな光景を
俺は昔
どこかで見たんだ
なんだよ
よりによって…こんな時に
マリアはわずかにこじ開けた
ドアの隙間から
無我夢中のように手を伸ばしていた
『カズキ!!やめて!!
もうやめて!!
お願いぃっ・・・!!!』
『っ…マリア!!
出てくんなって言ったろ!?』
『ゆぅちゃん!!危ないっ…!!』
『っ・・・』
〃このバカ・・・マジで…っ〃
ゴツッ…
グシャ……っ
『・・・ぅ…』
不意討ちくらって
俺はヤツの拳で吹っ飛んだ
『ゆぅちゃん・・・っ』
『~~っ・・・』
『・・・・・・殺す…っ』
気付いて
床から見上げた先には
狂ったようにギラギラとした
真っ赤な目をしたヤツが
ワインの瓶を高々と振り上げて
俺にまたがっていた
『・・・っ・・・!?』
ドクン・・・っ
〃え・・・?〃
自分の中から
心臓が跳ね上がるようなデカイ音がして
俺・・・動けなかった
〃なんだ・・・これ・・・?〃
目の前の景色は見えるのに
体が・・・動かねぇ
こんなモン・・・避(よ)けねぇと
確実に・・・
なのに…
体が動かねぇ
呼吸が…止まりそうだぜ
腰抜かした…ってやつ?
いや・・・違うんだ
これ…
俺の中にある記憶(なにか)が
フラッシュバックしたみたいだ
遠い記憶・・・
忘れたようで…覚えてる
こんな光景を
俺は昔
どこかで見たんだ
なんだよ
よりによって…こんな時に