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甘い時間は2人きりで
第11章 同窓会

美咲さんのスマホがメッセージを受信し、それを見て困った顔をこちらを向けた。
「山岡くんごめん、旦那が迎えに来てくれたらしいから、もう行かないと」
「後は大丈夫です。今日はありがとうございました」
「山岡くん…茜のことお願いね」
「はい」
美咲さんが居なくなり、この場だけ現実から切り取られたように静かになった。
迎えを待っている時間が異様に長く感じた。
しばらくすると、目の前に黒い乗用車が止まった。
車から、白髪混じりのダンディーな男性が出てきた。
この人が茜さんのお父さん…?
隣の俺に怪訝そうな表情を浮かべた。
そりゃ、娘が知らん男に抱き付いて寝てるからなー。
「茜さん、お父さん来たよ…」
身体を揺すって起こす。
目を開けて、目の前にいる男性を見つめる。
「ん、パパ…?」
「そうだよ。ほら茜、行くよ」
「…ヤダ」
やだ!?
俺の腕に抱き付く力が強くなる。
「…春人も一緒じゃなきゃ…」

