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甘い時間は2人きりで
第25章 不安を打ち消す存在

「ふふっ、冗談。ちょっと走ったらお家に帰ろっか?」

コンビニの駐車場だからか、春人はすぐに離れて車を運転した。
話して最初は楽になったけど、根本的な問題の解決にはなってない…

恐怖やモヤモヤが募って行く中で、誰かに寄りかかりたくなった…
今の私は、凄く春人に甘えたくて仕方ない、春人からの愛情を欲していた。

エッチをすれば、この胸のモヤモヤを晴らしてくれる…?
胸の痛みは治る…?

「春人…」

シートに置かれた左手に自分の右手を重ねて、恋人繋ぎにした。

「どうしたん?」
「まだ、帰りたくない…」

信号で止まってから、春人の目を見据えて言った。

「いや、帰らんと…ご両親もしんぱ…」
「お願い、抱いて」
「…!!」

水を打ったように静かになった車内。
ゴクリと春人の喉が鳴った。

プップー!

クラクションの音に、我にかえった春人は来た道をユーターンして反対車線に…
春人は言葉少なになって、窓の外を必死に眺めていた、

ああ…困らせちゃった。
呆れすぎて、今から家に送られてるの…!?




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