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花菱落つ
第3章 信玄
 信玄は凪の耳に口を寄せた。部屋の外で控える小姓に聞かれぬよう、ごく小さく囁く。

「義信を探れ」
「……っ」

 驚きに声を上げかけた凪の唇を、信玄は自らの唇で塞いだ。凪は自らの失態を悟り、ゆっくりと唇を開いて信玄の舌を受け入れた。信玄は満足げに目を細めた。千代女はなかなかよい「ののう」を寄越したものだ。

「何を……」

 凪は最後まで言わなかったが、言わんとすることはすぐにわかった。義信の「何を」探ればいいのかと問うているのだ。

「すべてじゃ」

 凪の緋袴が衣擦れの音を立てて床に落ちた。部屋の外からは、信玄が戯れに凪を弄んでいるようにしか聞こえないはずだ。
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