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堕天使 1st gig.
第35章 嘘
五十嵐は俺と宗司に手術で使う様なゴムの手袋を渡しながら

『警察の捜査は一応、終わってるけど、余計な指紋を残したり、証拠の破壊は避けてくれって所轄から言われてんだ。』

と手袋をはめながら所轄から預かった家の鍵を証拠袋から取り出していた。

つまり、捜査権のない軍人が勝手に市ノ瀬の家を捜査する訳で俺は五十嵐に

『違反じゃねぇか?』

と聞いていた。五十嵐はケロリと

『市ノ瀬はテロ関係者の可能性があるってでっち上げてあるから軍の情報集めに所轄は協力する義務があるんだよ。』

と答えていた。個人的情報集めにでっち上げの情報を盾にして突き進む五十嵐を頼もしいとか思う半分

それは犯罪だろ?

とか思ってしまう自分が居た。

市ノ瀬の家は1階に台所、リビング、書斎というやはり俺の家と似たような造りで、2階は2部屋とやはり俺の家と同じ状況だった。

1階は宗司と五十嵐に任せ、俺は2階の部屋に向かっていた。まず手前の部屋の扉を開けて見ると少し地味な部屋に地味なタンス、地味なベッドがあるだけのシンプルな部屋だった。

ただ壁にかけられた男物のスーツからここが市ノ瀬 真一の部屋だという事だけを理解した。

ベッド、タンスの中、一応スーツのポケットなども調べたが大したものはなく、スーツのポケットから出て来たコンビニのレシートの日付けが10年以上前のものだという事に俺は少しだけ驚いたくらいだった。

次に隣の部屋に向かった俺は部屋に入るだけで驚愕する事になっていた。

10年以上前のままなのか?

そこは明らかに女の子の部屋で地味な市ノ瀬の部屋とは違い、窓にはちゃんとレースのカーテンがかけられて、窓際には白いベッド、壁側には白い机に本棚にタンスと市ノ瀬の部屋よりも狭く感じるがきちんと片付けられていて10年以上経っているとは感じさせない部屋だった。

そして本棚の上に並べられた写真立てに俺は固まり動けなくなっていた。

1つはリナによく似た大人の女性の写真だった。リナと同じ銀髪に碧眼の女性が穏やかな笑顔をした写真、もう1つは桜の木の前でスーツ姿の市ノ瀬と並ぶ学生服の銀髪、碧眼の少女、市ノ瀬 理菜の写真だった。
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