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堕天使 1st gig.
第36章 未来へ
だが、このまま知らないふりをする訳にもいかず、美優の成長などを考えれば俺が知っておくべき情報がある可能性が高い日記を俺は読まなければならないと悟っていた。

2冊の冒頭だけを見比べて1冊はどうやら理菜の成長記録、もう1冊は例の政府の実験だとという事がわかった。

母親の記録だけでも充分に怯えた俺はとりあえず例の政府が行ったとかいう実験の記録を読み始めていた。

こちらは完全に科学的な話しばかりであり、とりあえず俺に理解が出来た事は、まずクローンによる遺伝情報では本能は遺伝出来ても記憶についてがほぼ存在しないという事だった。

つまり、クローンは基本の本能的遺伝は可能だがその人物の本来の記憶は全く持っておらず、赤ん坊と変わらない脳になってしまうという事だ。

だが、政府が求めたクローンはあくまでも兵士として戦場で戦えるクローンの存在だ。その兵士としての記憶をクローンに本能として組み込めるかどうかという問題が1つ。

更に、クローンの身体の成長の問題だった。赤ん坊として出産するクローンはその後の成長にあまり問題がないのだが、初めから大人のクローンを作り出すという事は身体の遺伝子構造の成長を無理矢理に促し、大人に驚異的なスピードで成長をさせるという問題があるという事だった。

どう考えても100年以上かかる研究を市ノ瀬は何かの目的の為だけに政府からこの極秘実験を引き受け、挑むという無謀な事をしている内容が多かった。

市ノ瀬の日記には

「クローンの人体成長を促す遺伝子は順調に被検体を成長させ続けている。その成長に合わせ脳にある一定の情報を送る実験に成功した。」

とか

「被検体003と005はほとんど脳に反応が見られない。だが、フォーマットを施した001と006については私の音声に反応する脳波反応が見られた。フォーマットする事により、脳の活動が新たな再編成を組み直すのだと私は推測する。」

などの凡人には全く理解不可能な実験内容が綴られ続けていた。俺は五十嵐に

『フォーマットって初期化って意味だよな?』

と確認していた。
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