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【Onlooker】~サラが見たもの~
第7章 その関係は、曖昧?


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 存在するだけで、周囲を自分の色に染めてしまう。そんな特別で強烈な個性というものは確かにあって――。

 彼女の場合、その色はベタベタのショッキングピンクだろう。

 大きなベッドの上。ヘッドボードに重ねたクッションに、ゆったりと背を凭れていた。爛々と輝く瞳を、部屋の隅で立ち尽くしたままの二人の男に向ける。

 均一で身体の端々に至るまでむらのない、小麦色の素肌。スリムで滑らかな凹凸を描く肢体の、肩口から胸元へと鮮やかなブロンドの髪が波打つ。その毛先を弄るしなやかな指先と、幾重にも絡み合ったような長い両脚の爪先には、ピンクを基調とした煌びやかなネイルが――。

 一見して、耳には無数の――それとヘソであり、更には舌先にもピアスを穿ち。まるでそれを見せびらかすかのように、物欲しげな顔でラメの光る唇を舐めた。

 ベッドの上にいる彼女は、既に裸で。だけど、服なんて取り去ってしまった方が、より自信に満ち溢れることを自覚する。


 夜の街(新宿)で一番であると自称する、そのプライドこそが――咲花(さいか)――という個性そのものであるかのように。

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