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ぼでぃ・ぴろぅ
第3章 3
「眠れないっていうのも、それが原因ですよね?」
残り半分程度になったシーフードのカップ麺を差し出す。替わりに塩コーンバターを寄越された。
須月さんとシェアするように、深い意味なんて無いんだろうな…間接チューくらいで大騒ぎするオレの方が童貞くさいわ。
「ママのせいじゃないよ、アタシの問題。ママにはママの人生があるみたいに、アタシも好きな人と幸せになるって決めたんだ」
「そうなんですね。多仲さんにならイケメンな彼氏がすぐ出来ますよ」
「ママがね、『本当に好きな人が出来たらわかるよ』って言ったの。だから、アタシも好きな人見つけようと思って、色々付き合ってみたんだけど、ピリッとくる人がいないんだよねぇ。それまではさ、岩しげ、フニフニさせてくれる?」
不眠の原因はわかった。家族と離れ一人ぼっちじゃないか…強がっているように見えても、心の中では色々と不安を抱えてるんだろう。二の腕で済むのなら協力してやりたい。
それに、オレは恋愛対象外だということが確定して、ホッとした。同じクラスの男友達だと思えば、なんてことはない。
「いいですよ。二の腕くらいお安い御用です」
オレはじゃが芋なのに、さもイケメンにでもなったかのように錯覚を起こして爽やかに微笑んだ。
「ありがと。お礼にお尻触らせてあげる」
髪で頬を隠し、ちょっと伏せ目気味の多仲さんの言葉に、あきらかにオレの目は泳ぎ、サーっと血の気が引いていくのが分かった。
終わった……
なんと、バレていた……