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愛されたくて ~わたしってイケナイ人妻ですか?~
第3章 結婚生活

泣いてばかりもいられなかった。
目の前には大変な想いをして授かった娘がいる。
それからは全てを子供中心の生活に変え
主人のことはただの同居人くらいに思うことにした。
そうでもしないと
心が潰れてしまいそうだったから――。
私は家政婦だから
炊事や洗濯は仕事なんだ。
そう思うようにした。
この頃、既に部屋は主人とは別々で
不規則な仕事の主人に合わせて起きることも
寝ないで待っていることもしなくなっていた。
そのことが余計に夫婦の溝を深めたかどうかなんて
今となってはもうわからない。
ただ娘の成長だけが
私の楽しみだった。
相変わらず出張の多い主人が家に居る時間は少なく
まるで母子家庭のような生活だったけれど
娘がいたから
孤独を感じることはなかった。
やがて
娘は保育園に行くようになり
私はパートタイムで
短時間ながら働くようになった。
主人から
お金の使い道に文句を言われないためにも
自分のために使える
お小遣いが欲しかった。
月に約5万円。
美容院代と化粧品代くらい稼げればいいと思っていたので
これでも私には充分すぎる金額だった。
シフト変更の連絡や
保育園との連絡用に
私は携帯を持つことにしたんだけれど――。
そのことが、私の人生を大きく変えることになるなんて
このときは思ってもいなかった。

