この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
鬼ヶ瀬塚村
第10章 禁句
僕は何気なく庭へと視線を流した。
白いセーラー服が走っていくのが見える。

そのセーラー服が別のセーラー服と合流し、2つのセーラー服は仲良く並んで畦道へと消えていった。

ショートカットの少女と、しめ縄のような三つ編みの少女だった。

優子と典子ちゃんだ。

典子ちゃんは荒岩家の人間だけれど一体普段はどこで生活しているのだろう?
こんなに広い屋敷だ、どこか人目から隔離された部屋をあてがわれているのだろう。

『達弘』

不意に宗二さんが達弘を呼んだ。

『んだッ?』

『母さんが呼んでる。食べ終わったら行きなさい』

『あ゙?なんでじゃめんどくせぇ、オラぁ行かねぇどッ!』

『母さんが言ってるんだ、行きなさい』

『行ぎだぐねっつーどるじゃろがッ!!』

宗二さんが困った表情で僕の隣の真理子さんをチラッと見た。
真理子さんはその視線を確認したのか、味噌汁が入った椀をちゃぶ台に乗せてから言った。

『達弘、行きなさい』

『…行ぎだくねっづのッ!!』

それでもなお達弘さんは食い下がる。
相当な頑固だ。
吾郎さんは我関せずとテレビを眺めているし、宗二さんも一郎さんも黙ったまんまだ。
邦子さんも困った様子で固まっている。
カヤさんは寝た"フリ"をしていた。

『行げ言うどるんばッ!』

真理子さんがピシャリッと言うと達弘さんは一瞬ビクッとなった。
/486ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ