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鬼ヶ瀬塚村
第15章 畜生道
『あなた達は…あなた達は…』

僕の唇は震えてうまく発音させてくれない。
僕がのうのうと生活している裏でこんな事が日常的に繰り広げられていたなんて。
日本のこんな小さな農村でそんな恐ろしい事が起こっていたなんて。

『否定しないでくれ…頼む』

頭を下げる彼は鬼だ。
人を殺して食べたのだ。

そして真理子さんも

あんな無邪気な優子も

バニーちゃんにはしゃいでいた達弘さんも

焼酎の匂いを漂わせた吾郎さんも

ピクリとも動かないカヤさんも

爽やかで愛想のいい一郎さんも

あの穏やかそうな邦子さんも

優しく上品な弘子さんも

窪塚のおばさんも

達弘さんの妻紗江さんも

優子が言っていた足の早いノブも

行きしなに見かけた松山のばあちゃんって人も

僕とは違う。
鬼なんだ。

『うわあああああああッ!!!!』

僕は大声を上げると宗二さんを突き飛ばした。
懐中電灯を蹴り上げ、木箱に腰をぶつけながら僕は掘っ立て小屋を飛び出した。

辺りは真っ暗だった。
月の光が生々しく濡れた竹林の斜面を照らしている。

『…うぅ…どうか…待ってくれ…』

掘っ立て小屋から懐中電灯を握った宗二さんが這い出してきた。

『うわあああああああああああああッ!!!』

僕は全裸のまま一目散に走った。
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