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鬼ヶ瀬塚村
第4章 荒岩一族との初対面
真理子さんの弟達弘さんは目を合わせようとはしてくれなかった。
口を尖らせて膝を揺すっている。
一方で真理子さんの祖父吾郎さんは
『よぐぎだなぁ!』
『ええだんこじゃ!』
『おめ、真理子とはどごまでいったんだ?あ?』
しきりに僕に話しかけてくる。
他所から来た人間が珍しいのか、まるで無邪気な子供のように吾郎さんは沢山話しかけてきた。
『いんやーッ!今夜は宴だっぺば!!』
吾郎さんは豪快にガッハッハッハッと笑った。
『じっちゃん何言ってんだぁ?かぁちゃんが倒れだがら、よそもんがぎだんじゃ?』
達弘さんが煙草の煙を再び僕に浴びせながら言う。
吾郎さんにとっては娘にあたる真理子さんの母親弘子さんが倒れたのは事実だ。けど、吾郎さんはそんな事より目の前の事に興味津々だ。
キュッキュッキュッキュッキュッキュッ…!!!
けたたましく廊下が突然鳴る。
ピシャッと障子が開き、優子ちゃんがやって来た。
髪の毛が濡れていて、頭には柔らかそうなタオルをかけていた。
湯上がりだろうか?
『おめ、仕事すんだんか?』
達弘さんが隣にドカッと座る優子ちゃんに威圧的に言う。
『づまんねがら、途中でやめだ!』
口を尖らせて膝を揺すっている。
一方で真理子さんの祖父吾郎さんは
『よぐぎだなぁ!』
『ええだんこじゃ!』
『おめ、真理子とはどごまでいったんだ?あ?』
しきりに僕に話しかけてくる。
他所から来た人間が珍しいのか、まるで無邪気な子供のように吾郎さんは沢山話しかけてきた。
『いんやーッ!今夜は宴だっぺば!!』
吾郎さんは豪快にガッハッハッハッと笑った。
『じっちゃん何言ってんだぁ?かぁちゃんが倒れだがら、よそもんがぎだんじゃ?』
達弘さんが煙草の煙を再び僕に浴びせながら言う。
吾郎さんにとっては娘にあたる真理子さんの母親弘子さんが倒れたのは事実だ。けど、吾郎さんはそんな事より目の前の事に興味津々だ。
キュッキュッキュッキュッキュッキュッ…!!!
けたたましく廊下が突然鳴る。
ピシャッと障子が開き、優子ちゃんがやって来た。
髪の毛が濡れていて、頭には柔らかそうなタオルをかけていた。
湯上がりだろうか?
『おめ、仕事すんだんか?』
達弘さんが隣にドカッと座る優子ちゃんに威圧的に言う。
『づまんねがら、途中でやめだ!』