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鬼ヶ瀬塚村
第7章 少女の想い
『頼まれごどじゃねぇっぺよ。やらなきゃなんねんだ』
花火は静かに小さくなり、そして消えた。
辺りは再び暗くなった。
『まぁ、オレが多分最後だけんどな…』
優子ちゃんは次は緑色の花火を手に取った。
『ほれ、ノブもやれッ!』
僕は言われて手渡された花火の先をロウソクの炎へ近付けた。
シャーッと摩擦音を立てながら火花が地面へ消えてゆく。
小さな虫が地面を這っているのが見えた。
『綺麗だっぺぇ』
優子ちゃんは花火を見つめながらうっとり言った。そして自身も再び花火を手に取り火を点ける。
2つの花火が作る明かりが僕と優子ちゃんの影をユラユラ動かしていた。
『優子ちゃんが最後って?』
僕の問いに彼女は
『おめ、せーりってわがるが?』
と真顔で言った。
『せーり?』
『んだ、せーりだッ!じょこはそれぐるとガキば生めるんだ』
『ああ、生理ね』
『んだッ!せーりだ…それが来るとおどなの仲間入りになっで、風車作りはガキがやるんだば』
手元の花火は元気を失い、輝きはなくなっていった。僕は黒くくすぶるそれを水が入ったバケツに入れた。シュボッと火種が消えた音がする。
『ノブ、オレの身体ばな…ガキなんだど、そう言われだば』
花火は静かに小さくなり、そして消えた。
辺りは再び暗くなった。
『まぁ、オレが多分最後だけんどな…』
優子ちゃんは次は緑色の花火を手に取った。
『ほれ、ノブもやれッ!』
僕は言われて手渡された花火の先をロウソクの炎へ近付けた。
シャーッと摩擦音を立てながら火花が地面へ消えてゆく。
小さな虫が地面を這っているのが見えた。
『綺麗だっぺぇ』
優子ちゃんは花火を見つめながらうっとり言った。そして自身も再び花火を手に取り火を点ける。
2つの花火が作る明かりが僕と優子ちゃんの影をユラユラ動かしていた。
『優子ちゃんが最後って?』
僕の問いに彼女は
『おめ、せーりってわがるが?』
と真顔で言った。
『せーり?』
『んだ、せーりだッ!じょこはそれぐるとガキば生めるんだ』
『ああ、生理ね』
『んだッ!せーりだ…それが来るとおどなの仲間入りになっで、風車作りはガキがやるんだば』
手元の花火は元気を失い、輝きはなくなっていった。僕は黒くくすぶるそれを水が入ったバケツに入れた。シュボッと火種が消えた音がする。
『ノブ、オレの身体ばな…ガキなんだど、そう言われだば』