この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
鬼ヶ瀬塚村
第7章 少女の想い
『こんなに沢山?』

『んだ』

僕はカシャカシャと鳴く風車を眺めながら答えた。

『多分ないかも…僕は見たことないよ』

『そうだっぺか』

『ねぇ、優子ちゃんが最後ってどういう意味?』

『はぁ~…!優子ぢゃん、優子ぢゃん、さっきから気持ちわりぃべッ!最初に言っだよなぁ?優子って呼べって?』

優子ちゃんは目を細めて僕を見る。

『わかったよ…じゃあ、優子…』

『んだ、それでいいだよ。オレが最後っづうんばオレにせーりがぎで、んで大人になっだらこの村さ出て東京行ぐがらよッ!』

『でも、さっき吾朗さん反対してなかった?』

『構わねぇよ、オラぁ勘当されても構わねぇがら東京行ぐっぺよ。この風車作りは村長一家のじょこガキがやるんだ。兄ぢゃんの赤子はだんこじゃし、邦子伯母さんは子なしだ。一郎叔父さんもまだ身ぃがためてねぇしよ…オレがいなくなっだら誰もでぎん…兄ぢゃんに娘っ子が生まれたら続ぐだろげどな』

『荒岩家しか作っちゃ駄目なんだ』

『んだよ、また従兄弟だどが遠い親戚はおるけんどよ、みなだんこじゃ。じゃし、この家にはおらねがらな隣の遠く離れた村におる』

なるほど、伝統的なこの習わしが優子の代で終わるのか。

『優子はどうして東京でミュージシャンになりたいの?』
/486ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ