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人魚島
第4章 咲子の村案内
『高く無い?』

『アホか、市販のコンドームなんかたった5~6個で1000円位する。ましてや漁港の市場なんか足元見とるけん一箱1500円はするけん、一個50円は割安や、後ロッカーとか使うなアソコに細菌やらバイ菌入るぞ?港町のラブホテル小波だとかは高いけん、じゃし見るからに中坊のお前らは入店出来やん、自室のベッドの中でハァハァしとけや』

『花子に聞かれる』

『ほな牛舎は?あそこなら藁がちょうどベッドになるしやな、蛇口あるけん済んだら股ぐら洗えるぞ』

『汚いよ』

『しゃあ無いやんけ、ほなラブホテル行くんか?金無い中坊が入れる訳無いやろ?大人しく屋敷敷地内で励むんやな』

ニシシッとヤニで黄ばんだ八重歯を見せる橘さん。
見上げれば12時半過ぎだった。
腹が思わず鳴った。

『ハハハ…もう昼飯時やな、よっしゃ、三咲がこさえた弁当食いながら砂糖黍畑弄るけん、お前らはパーラー行って来いや』

『おっちゃんの原付つこて良い?』

『アカン、お前免許持って無い無免許やろ?じゃし、そんな遠く迄行くつもりか?今夜はじぃさんの通夜やぞ?』

『ええやんか、ええやんか』

ごねる咲子。

『はぁ、教育の立場から言えばキー渡したく無いけんなぁ、まぁ、俺も咲子位の年頃の時はブンブンやっとったけん、黙認したるけん安全運動してりゃ大丈夫か』

頭をポリポリ掻きながら橘さんがジャンプスーツのポケットから原付のキーを取り出し卓袱台の上に乗せ『40㎞は出すなよ』と念押しして来る。

『おっちゃんこそ夜は軽トラ運転すんのに昼間っからそんなに呑んでて良いんか?』

『あ?後で昼寝してアルコール抜くけん、心配いらんわ、はよ行けや』

シッシッとしながらニシシッと笑い煙草をチューチュー吸う橘さん。

『ハルキ行こうよ』

咲子が僕の手を引っ張る。

『だから人様の目の前でイチャイチャすんな、解ったか?』

『やかましいよ』

咲子はペロッと舌先を見せながら玄関で茶色のサンダルを履き、コンバースの靴紐をクルクル結ぶ僕を何故か仁王立ちしながら待っていた。

『行こうよ』

庭坂の駐車場は軽く7~8台停めれそうだった。
瀬戸内海の潮騒を耳にしながら咲子が『これがおっちゃんのオンボロ原チャリじゃ』とボコボコのボディの原付を指差した。
ステッカーがゴテゴテ貼られていて隣にはビックスクーターが鎮座していた。
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