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偶然が運命にかわるとき
第6章 彼の知らなかった私

私は不意打ちのキスにたじろいで
目は開けたまま動けないでいた。
重なっていた唇が離れ
顔は両手で包まれる。
「お前…目くらい閉じろよ…」
聞いたことのない色気のありすぎる
神谷さんの声にドキドキするしかなかった。
「だって、急すぎて…」
「じゃあもう一回していい?…」
「神谷さ…」
私の返事を聞かないうちにまた
神谷さんからのキス。
”んッ…ふぁ”
優しく何度も交わる舌…
呼吸が整わず声が漏れてしまう。
「エロい声出すなよ…止まらなくなんだろ…」
「はぁ…んッ…だって…こんなキス初めてで…」
今まで恋愛経験は少ないものの
何人か付き合ったことはある。
でもこんな優しくていやらしく感じたキスは
したことがなかった…
「…っ!お前誘ってんの!?
人が目一杯理性抑えてるって時に…!」
神谷さんは窓に私を押さえつけて
私と目が合うように顎を持ち上げた。
目が合った神谷さんの顔は
いつもの冷静な顔ではなくて
戸惑いながらもとても色っぽい顔で
その顔にまた私はドキドキしていた。

