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第9章 二人の想い

｢神谷さん…こんな暗い話

何も言わずに聞いてくれて

本当にありがとう…


人にこんなに全てを話したのは

初めてで怖かったけど…

なんか今まで自分が凄く凄く

狭い世界で殻に閉じこもって

生きてきたことに気付けた。


本当にありがとう…｣





｢これからはお前が何と言おうと

俺がお前を一人にしないから。｣




｢…期待しちゃうような言い方

しないでくださいよ…｣





｢期待しろよ。｣





そう言っていつの間にか

すぐ隣にいた神谷さんは私の肩を

ぐいっと掴み自分の方にむかせると





｢嫌ならぶん殴れ。

思いっきり。｣





そう言ってキスをした。




私はゆっくり目を閉じて

肩に手を回し神谷さんの気持ちに

応えるかのように力を入れた。