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溶かされてみる?
第9章 それぞれの愛のカタチ
〈Jyo's Story〉

隣の部屋には散乱したアルバムに埋もれた彰さんがいた。

「だ!大丈夫ですか?!!」
あたしは急いで彰さんのもとにかけつけた。

「ったたた…、あれ、恋今日学校は?」
しりもちをついたのか、おしりを手でさすりながら悪いなと言いながらあたしに聞く。

「暁翔さんが気を使ってくれたみたいで、今日までお休みを…」
あたしは少し申し訳なさそうに言った。

「そっかそっか。大丈夫なのか?もう身体は」
彰さんはあたしの頭をポンポンしながら優しい顔で聞いてくる。

あたしが彰さんの心配してたはずなのに、いつのまにか彰さんにあたしが心配されてる!!!

「あ、あたしは全然!!それより!彰さん大丈夫なんですか!」
あ、あたし…
つい焦って彰さんを責め立てるような言い方して…
あたしはそう言ったものの自分で気まづくなり、顔を俯けた。

「大丈夫だよ。心配してくれてありがとな。」
まるであたしの思っていることをわかっているかのように、彰さんはあたしに微笑んだ。

ほんと彰さんってお兄ちゃんって感じだな…
「そういえば…たくさんアルバム落ちてますけど写真見てたんですか??」
「ん?ああ!そうだったそうだった!」
彰さんは落ちたアルバムをペラペラとめくりながら、下にあった場所に戻している。
あたしは不意に落ちたアルバムを見ていると、中のページが開いて落ちているアルバムがあった。

「わ!これ、みんなの写真だ!」
それはどこかの公園で、6人が並んで写っている写真だった。
みんなかっわい〜❤︎
今では大人っぽい遠哉さんや暁翔さんもすごく幼いし、律先輩、黎泱先輩、彰さんは肩を組んでるし、皐君なんか女の子みたいに可愛い!!
「お、おい…恥ずかしいから…」
彰さんは調子に乗って見ているあたしに照れながら言いつつ、懐かしいなと顔を綻ばせていた。

すべり台で転がりながらすべる律先輩や、何故か鉄棒なのに鉄の上を歩く遠哉さん、ジャングルジムの上で騎馬戦をする黎泱先輩、皐君、暁翔さん、彰さん。
ほんと仲が良かったんだな〜…
そう思いながら次のページをめくった。

あれ…この子…

そこにはテディベアを抱えてその6人の真ん中で微笑んでいる女の子の姿があった。

この写真…見覚えが…ある??



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