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溶かされてみる?
第9章 それぞれの愛のカタチ
あたしと皐君はとりあえず席に着いた。
「まず、皐君高1なんだから!あたしらの問題わかんないでしょ!」
そうだよ!まずわかるわけないのに教えれるわけ…
「俺もう高校までの過程の学習ほぼとっちゃってるよ??」
「え…??」
なんかそういえば…いつかの再試の時職員室に行ったらそんな話を先生たちの誰かがしてたような…。
「ってかどの科目が一番やばいの〜??」
「…す…数学…」
「教科書みせて〜??」
あたしは素直に数学の教科書を皐君に渡し、わからないところを言った。
「うんなるほどね、えっと…」
広げたノートにペンでスラスラと公式を書き、わずか何秒かで解き終わる皐君。
いや…早すぎでしょ…おかしいから。
「ぷ、すっごい顔。」
皐君はあたしの顔を覗きながら笑う。
「うっ、うるさい! なんでそんなすぐ解けるの。」
「この問題は…」
絵や例をわかりやすく書いたりしてまとめたりして、解いていく過程も説明が上手で、皐君の通りに問題をやるとあたしは解けなかった問題がすらっと解けた。
「で、できた…!!!」
すごいできた!!あたしこの手の問題できたことなかったのに…!
「わ、やったね〜〜はいできたできた!」
「皐君説明上手!わかりやすい!先生みたい!!」
あたしははしゃぐ子どものように皐君を褒めた。
「当たり前〜!はい次やるよ!」
意外に冗談かと思ったらまじめに教えてくれる皐君の指導のもと、あたしは定期テストの勉強を進めた。