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溶かされてみる?
第9章 それぞれの愛のカタチ

「大丈夫ですか!!」
「あ…だ大丈夫です…」
あたしはとっさにそういったが、まださっきのことが怖くて少し声が震えた。

ぎゅ…
あたしは遠哉さんに抱きすくめられた。
「…つまらない嘘はやめなさい。」
「ご、ごめんなさい…」
遠哉さんの優しい抱擁に、さっきの男に掴まれていた感触は塗り替えられていく。

「こんなに震えて…あいつに何をされました」
あたしの背中をトントンと落ち着くように手でたたきながら遠哉さんはたずねる。
「遠哉さんが…来てくれたから…」
何もされてないですとあたしが答えると遠哉さんは安心したように息を吐いた。

「全く…どうして貴女はこんなに暗い道を1人で…」
「すいません…買い物してたら遅くなって、早く帰ろうと思って近道を歩いてたら…」
あたしは遠哉さんの背中に手を回してすがりつくように言う。

「…ほんとに…何もなくてよかった…」
遠哉さんはさっきよりも強くあたしを抱きしめる。

良かった…ほんとに…

安心したら涙が溢れて来た…

「全く…今日の貴女は目が赤くするのが得意ですね…」
あたしの顔を見て遠哉さんは少し悲しげにそう言って、あたしのおでこにキスをした。
「んっ…」
しばらく遠哉さんの胸の中であたしは泣いた。

ひとしきり泣いた後、あたしが落ち着いたことを遠哉さんは確認すると
「立てますか…?」あたしの身体を支えながら言った。

「ありがとう…ございます…」
「いいですよ。ここは身体が冷えます、ひとまず家に帰りましょう。」
あたしの手をとり、遠哉さんはあたしのペースに合わせて歩く。

遠哉さんの手あったかい…
あたしは繋がれたその手の温もりに安心しながら、帰りの道を歩いた。
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