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溶かされてみる?
第9章 それぞれの愛のカタチ
〈Ritu's Story〉

コンコンコン…

「恋?昼飯作ろうと思ってんだけど何がいい??」
もうそんなに時間が経っていたのか、出かけたはずの律先輩があたしの部屋の扉をノックしてそう言う。

で、出なきゃ…
少し呼吸が落ち着いたのを見計らってあたしは出た。

ガチャッ
「律先輩、おかえりなさい。」
「ただいま、ん?」
あたしが泣いてたのを出てきた顔を見た瞬間察したのか、律先輩は顔をしかめた。

「あたしはご飯なんでも…「なんかあったのか…?」

あたしの頭を撫でながら目線を合わせ、律先輩は聞く。
ついさっきまで怖かったのが律先輩が目の前にいるだけでこんなに安心するなんて…

「ちょっと…怖い夢を見ただけなんです。ほんと大丈夫です」
あたしは律先輩に笑顔で言った。

「無理して笑うなよ」
「ッ…」
「怖かったんだったらいつでも呼んでいいから」
あたしをゆっくり抱きしめて、律先輩はそう囁く。

「ふっ…く…ッ…うぅ…」
「んな声殺して泣くなよ。俺しか見てねえから」
「ごっ…めんなさいッ…律先輩…」
泣きじゃくるあたしを律先輩は治るまで抱きしめてくれた。

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