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溶かされてみる?
第10章 惑う心と誘う夢
…
「えーテステス…マイクテスト〜」
「本日は〜…如月高校文化祭にお越しいただき…ありがとうございます!…」
とうとう文化祭当日を迎えたあたしたち…
楽しい文化祭!…になるはずなのだが…
「ケーキの準備もおっけ!!」
「こっちもティーセット大丈夫〜!」
「テーブルセットも完了!!」
「よーし!! じゃあ!メイド執事喫茶開店するよ〜!!」
喫茶の準備の確認が取れたあたしたちのクラスのメイド喫茶は、融那の号令のもと幕を開けた。
「恋!衣装ここにあるから!更衣室で着替えてきて!!」
融那ぬ着替えを渡されたあたし。
すでにほかのスタッフは着替えており、接客を始めている。
もちろん奴らも…
「お嬢様…ご注文は何になさいますか??」
「あ…あの…何がオススメですか…?」
「そうですね…お嬢様がお望みあれば私でも…」
「キャーーー…!!」
小悪魔系男子発揮しちゃってるよ!皐君!
お客さん火照ってるよ!!
「こちらチーズケーキでございます。」
「あ、ありがとうございます…」
あっちはケーキ置くだけで女子失神させちゃってるよ!!
暁翔さん、変なフェロモン出しすぎ!!
「ここ、ホイップついてるよ〜」
「は…へなへな…」
だー!!!どうしてそんなスキンシップすんだこら!!
女子が触られたことで腰砕けちゃったよ!!
このふわふわ色魔 黎泱先輩め!
「スコーンとストレートティーのセットです。」
「うわぁ綺麗…美味しそう〜!」
「お嬢様の方が何倍もお綺麗ですよ。」
「そ!そんな…」
やばい…ハマり役いたー!!
いつもの丁寧な所作と綺麗な言葉遣いはもうTHE 執事そのもの!
さすがだよ…遠哉さん…
「すみません…紅茶のお代わりお願いしてもいいですか??」
「あ?」
「あっ!!ごめんなさい…!」
「違…!…すみません、あまりにもお客様が可愛くて一瞬戸惑ってしまっただけです」
「へ…?…」
おい、あいつ確実に最初の素だったろ。
しかもまさかのうまい言い回しで、女の子ノックアウトさせやがった!!
おそるべし律先輩…
「いらっしゃいませ〜」
「お兄さん…写真を一緒に撮ってもらってもいいですか…??」
「こんな私でよければ…」
「きゃー!ありがとうございます〜!!」
爽やかな微笑みで女の子虜にしてる〜…
恐ろしや彰さんのコミュ力…