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溶かされてみる?
第10章 惑う心と誘う夢

すごいお客さんの量…
遠哉さんから逃げるようにして表に出てきたあたしは愕然とした。

女の人も男の人もわんさかわんさか…

「あっ…!恋〜〜❤︎ え、衣装エロカワい〜❤︎」
キッチン担当のクラスの女の子があたしを見つけて茶化す。

「も〜!!融那がこれ勝手に作ってて!」
「よく似合ってるよ〜!! あ、これ注文の品! ちょうどあそこの男の人達のとこだから、エロカワメイドで釘付けにしちゃいな!❤︎」
前のテーブルに座る3年の4、5人の男子達のところを指差しながら、その女の子はあたしをほらほらと急かした。

みんな人使い荒いんだからーッ!!!

ヤケクソになったあたしは注文の品のアップルパイとミルクティーのセットをトレーに置き、その男の人達のところへ向かった。

「お待たせいたしました…! アップルパイとミルクティーのセットでございます」
あたしは笑顔でその人達に注文の品を渡す。

「あ…ありがとう」
「////」
みんな顔を赤らめて下に向ける。

え、あたしなんかミスっちゃった…??
男の人達の反応に戸惑うあたしに
「メイドさん…俺らのこと誘ってんの…?」
その中の1人の男があたしの腰を引き寄せて妖しい目をして問いかけてくる。

誘ってる??!!!
んっなわけ…!!

「ちっ違…!!」
否定しながら逃げようとするあたしの腰を逃さずに撫でるように触るその男。

やっやめ…
泣きそうになるあたしが目をぎゅっとつぶったその時…

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